「インジケーター」について勉強しましょう!
たくさん種類があるけど、今回は
「VQ」「ボリンジャーバンド」「ストキャスティクス」の3つを見ていきますよ。

「VQ」って初めて聞いたニャ!難しくないニャ?
インジケーターは、過去の値動きのデータを使って、これから価格がどう動くかを予想するのに役立つツールです。
たしかに最初は線がたくさんあって難しそうに見えるかもしれませんが、一つ一つの意味を知れば、トレードの強力な味方になってくれます。
それでは、ニャーくんが気になっている「VQ」、そして定番の「ボリンジャーバンド」と「ストキャスティクス」について、詳しく見ていきましょう。
MetaTraderとインジケーターの基本
まず、MetaTrader(メタトレーダー)について簡単におさらいしましょう。
MetaTraderは、世界中のトレーダーに使われている高機能な取引プラットフォームです。特にFX(外国為替証拠金取引)でよく利用されています。
チャート分析機能が非常に充実していて、その分析を助けてくれるのが「インジケーター」です。
インジケーターには、最初からMetaTraderに入っているもの(標準インジケーター)と、自分で追加できるもの(カスタムインジケーター)があります。
今回取り上げる3つのうち、「ボリンジャーバンド」と「ストキャスティクス」は標準で入っていることが多いですが、「VQ」はカスタムインジケーターの一種かもしれません。
カスタムインジケーター「VQ」について
VQ(Volatility Quality)とは?
「VQ」という名前のインジケーターは、MetaTraderに標準搭載されているものではなく、
多くの場合、トレーダーが独自に開発したり、配布サイトから入手したりする「カスタムインジケーター」の一つです。
「Volatility Quality」、つまり「ボラティリティ(価格変動の大きさ)の質」を測るタイプのものになっています。
ボラティリティ系のインジケーターは、相場の勢いや変動の激しさを知るのに役立ちます。
例えば、値動きが小さい「レンジ相場」なのか、大きく動いている「トレンド相場」なのかを見極める手助けをしてくれる可能性があります。
入手方法と設定方法
カスタムインジケーターであるVQを使うには、まずそのインジケーターのファイルを入手する必要があります。
インターネット上のFX関連フォーラムや、インジケーター配布サイトなどで見つけることができます。
入手したファイルは、MetaTraderの指定フォルダに入れることで使えるようになります。
- MetaTraderのメニュー「ファイル」から「データフォルダを開く」を選択します。
- 開いたフォルダの中にある「MQL4」(MT5の場合は「MQL5」)フォルダを開きます。
- さらにその中の「Indicators」フォルダを開きます。
- この「Indicators」フォルダの中に、入手したVQのファイル(.ex4 または .mq4)をコピー&ペーストします。
- MetaTraderの「ナビゲーター」ウィンドウにある「インディケータ」の上で右クリックし、「更新」を選択します。
- リストに「VQ」が表示されれば、チャートにドラッグ&ドロップすることで利用できます。
注意点
カスタムインジケーターは、開発者によって計算方法や使い方が異なります。また、信頼性も様々です。
もしVQを使う場合は、必ずそのインジケーターの解説や使い方をよく読み、デモトレードなどで十分に検証してから実際の取引で使うようにしましょう。
情報が少ないインジケーターの場合は、安易に頼らず、他の分析と組み合わせることが大切です。
定番インジケーター「ボリンジャーバンド」
ボリンジャーバンドの仕組み
ボリンジャーバンドは、統計学の考え方を取り入れた非常に人気のあるインジケーターです。移動平均線とその上下に値動きの幅を示す線(バンド)を加えて表示します。
ミドルバンド
中心となる線で、通常は単純移動平均線(SMA)が使われます。期間は20日がよく使われます。
アッパーバンド (+2σ)
ミドルバンド + 標準偏差 × 2
ロワーバンド (-2σ)
ミドルバンド - 標準偏差 × 2
「σ(シグマ)」は標準偏差のことで、価格のばらつき具合を示します。
統計学的には、価格はこのバンドの中に約95.4%の確率で収まるとされています。
(±1σなら約68.3%、±3σなら約99.7%)
ボリンジャーバンドの見方と使い方
スクイーズ
バンドの幅が狭くなっている状態。値動きが小さく、エネルギーを溜めている時期と考えられます。この後、価格が大きく動き出す(エクスパンション)ことが多いです。
エクスパンション
バンドの幅が急に広がった状態。大きなトレンドが発生した可能性を示します。
バンドウォーク
価格がアッパーバンド(+2σ)やロワーバンド(-2σ)に沿って動いている状態。非常に強いトレンドが発生していることを示します。上昇トレンドなら+2σ、下降トレンドなら-2σに沿って進みます。
逆張りサイン
一般的に、価格が±2σのバンドにタッチしたら「売られすぎ」「買われすぎ」と判断し、逆方向への動きを予想する使い方もあります。ただし、強いトレンド(バンドウォーク)が発生している場合は逆張りが機能しにくいので注意が必要です。±3σのバンドにタッチした場合は、より強い反転のサインとされることもあります。
ボリンジャーバンドは、相場の勢いや方向性、買われすぎ・売られすぎなど、多くの情報を読み取れる便利なインジケーターです。
相場の勢いを読む「ストキャスティクス」
ストキャスティクスの仕組み
ストキャスティクスは、「買われすぎ」「売られすぎ」といった相場の過熱感を見るためのオシレーター系インジケーターの代表格です。
一定期間の価格レンジの中で、現在の価格が相対的にどのくらいの水準にあるのかを示します。
以下の2本の線で構成されることが多いです(スローストキャスティクスの場合)。
%K(パーセントK)
ある期間の最高値と最安値の間で、現在の終値がどの位置にあるかを示す線。反応が早い。
%D(パーセントD)
%Kを単純移動平均化した線。%Kより滑らかな動きをする。
Slow%D(スローパーセントD)
(※MT4/MT5の標準設定ではこちらが使われることが多い)%Dをさらに移動平均化した線で、最も滑らかな動き。
MetaTraderの標準設定では、%Kと%D(Slow%Dに相当)の2本が表示される「スローストキャスティクス」が一般的です。
ストキャスティクスの見方と使い方
- ストキャスティクスは0%から100%の間で推移します。
- 一般的に、80%(または70%)以上は「買われすぎ」、20%(または30%)以下は「売られすぎ」と判断されます。
- 買われすぎゾーンに入ったら下落の可能性、売られすぎゾーンに入ったら上昇の可能性を示唆しますが、すぐに反転するとは限りません。ゾーンに長く滞在することもあります。
ゴールデンクロス
%K線が%D線を下から上に抜けたら、買いサインとされることがあります。特に売られすぎゾーン(20%以下)で発生すると、信頼度が高いと考えられます。
デッドクロス
%K線が%D線を上から下に抜けたら、売りサインとされることがあります。特に買われすぎゾーン(80%以上)で発生すると、信頼度が高いと考えられます。
- 価格は安値を更新しているのに、ストキャスティクスは安値を切り上げている状態(ブリッシュ・ダイバージェンス)は、底打ちが近く、上昇に転じる可能性を示唆します。
- 価格は高値を更新しているのに、ストキャスティクスは高値を切り下げている状態(ベアリッシュ・ダイバージェンス)は、天井が近く、下落に転じる可能性を示唆します。ダイバージェンスは比較的信頼度の高いサインとされます。
ストキャスティクスは、特にレンジ相場での逆張りに有効とされますが、
トレンド相場では買われすぎ・売られすぎゾーンに張り付いてしまうことがあるため、注意が必要です。
インジケーターを使う上での心構え
インジケーターは非常に便利なツールですが、万能ではありません。
複数のインジケーターを組み合わせたり、他の分析手法(トレンドライン、サポート・レジスタンスラインなど)と併用したりすることで、より精度の高い判断ができます。
インジケーターは時々「ダマシ」と呼ばれる誤ったサインを出すことがあります。
特に相場の転換点などでは注意が必要です。
インジケーターの期間設定などは、取引する通貨ペアや時間足、相場状況によって最適なものが異なります。
デフォルト設定だけでなく、自分で検証して調整することも重要です。
実際に使う前に、デモトレードや過去のチャートでそのインジケーターが有効に機能するかを十分に検証しましょう。
【まとめ】
今回は、MetaTraderで利用できるインジケーターの中から、「VQ」、「ボリンジャーバンド」、「ストキャスティクス」の3つについて解説しました。
VQ
多くはカスタムインジケーターで、ボラティリティ(価格変動)の質を見るタイプ可能性があります。利用には入手と設定が必要で、詳細な使い方は提供元を確認し、十分な検証が必要です。
ボリンジャーバンド
移動平均線と標準偏差を用いたインジケーター。バンドの幅でボラティリティを、価格とバンドの位置関係でトレンドの強さや買われすぎ・売られすぎを判断するのに役立ちます。スクイーズ、エクスパンション、バンドウォークといった特徴的な形に注目しましょう。
ストキャスティクス
相場の買われすぎ・売られすぎを見るオシレーター系インジケーター。%K線と%D線のクロスや、80%以上・20%以下のゾーンでの動き、ダイバージェンスに注目することで、売買タイミングのヒントを得られます。
これらのインジケーターは、単体で使うよりも、それぞれの長所を活かして組み合わせたり、他の分析方法と併用したりすることで、より効果を発揮します。
インジケーターのサインを鵜呑みにせず、必ず自分自身で考え、検証する習慣を身につけることが大切です。
ぜひ、デモトレードなどで試してみてくださいね!

「VQ」はちょっと謎が多いけど、カスタムインジケーターっていうのが面白そうだニャ。
ボリンジャーバンドは、線の幅が広がったり狭くなったりするのが相場の勢いを教えてくれるってことニャね。ストキャスティクスは、買われすぎ・売られすぎが分かりやすそうニャ!色々組み合わせて使うのが大事なんだニャ。
ニャーもデモトレードで練習してみるニャ!分かりやすかったニャー!